【千葉県市原市】コロナ融資が借入できない飲食店
概略
令和元年に飲食店を開業したお客様。開業当初はコロナの影響が少なかったが、令和2年、令和3年と営業が苦しく資金が無い。希望融資額は500万。
今まではスナックの形態で営業をしていたが、今後は融資を受けて飲食店に業務転換をし、融資と併せて事業再構築補助金の申請もしたい。
今回は融資も補助金も難しいという案件でした。コロナウィルスの融資を申し込みしたい。こう考えていらっしゃる方のご参考になれば幸いです。
資金計画
・最低500万、借りれるだけ借りたい。
強み
・特になし
弱み
・確定申告の所得が極端に少ない
・飲食店に事業転換
・1,000万を超える感染拡大防止協力金はどこにいったか
・借入希望額の算出根拠が分からない
このページの目次
案件の概要
今回の案件の問題点
事業再構築補助金
おわりに
案件の概要
事業内容について
令和元年にスナックを開業し、令和3年12月時点まで現在経営をしている。開業当初からあまり売上が無く、コロナウィルスの影響で売上も伸びてこない。
この度、飲食店の営業許可を取得し、新しく事業転換を行っていきたいと思うので、日本政策金融公庫からの融資と事業再構築補助金が欲しい。
事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、新型コロナウィルスの影響により、売上の回復が期待しにくいという中で、コロナウィルスを見据えた新たな事業を立ち上げする際に審査に通過すれば受け取れる補助金です。
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今回の案件の問題点
確定申告の所得が極端に少ない
今回の事業主の確定申告内容は下記のとおりでした。
令和元年 | 令和2年 | |
売上 | 300万 | 350万 |
経費 | 290万 | 370万 |
所得 | 10万 | △20万 |
こちらが意味するのは、令和元年の年収が10万円、令和2年の年収は△20万円という事です。いくらなんでもこのような内容の確定申告は不自然です。
恐る恐る確認すろと、
社長これ経費盛ってないですか?
うん、めっちゃ盛ってる。
との事でした。
一般的な話ですが、コロナ融資では年商の半分若しくは販売管理費1年分の内少ない金額が融資限度の目安です。ここから、売上が元に戻れば返済できるかという視点で審査されます。
例え所得が少ない年度があっても、それが一時的な原因だと説明できれば、それは考慮してくれます。ですので、所得が少ないから駄目という事はありません。
例えば「開業初年度は初期投資があって利益が少ないですが、もう発生しないケースなので、元の売上規模に戻ればこれからはこの程度利益がでます」という形です。
ですが、税金を払いたくないからといって年収10万円で申告するというような極端な事をしてしまうとどうしようも無くなるケースが殆どです。
スナックから飲食店に事業転換
次は事業転換です。コロナ融資は借入した金額を返済できるか。ここを重点的に審査されます。今までの赤字で失ったキャッシュを融資で補填して、今後どのように返済するかです。
当然、コロナが無くなって元の売上規模に戻れば、、、というロジックもありますが、ずいぶんコロナも長引いていますので、それだけでは不安があります。
そこで、既存の事業から安定した新規事業を開始するので、そこの売上利益を今後の返済原資とします。という形のロジックも使ったりします。ポイントは、「安定した」新規事業という点です。
今回の案件で言うと、スナックから飲食店に事業転換をしたい。との事でした。確定申告書ではスナックの経営で年収10万円しか取れていませんから、飲食店も厳しいですよね。
年収10万しか取れない人が飲食店手を出します?
と公庫に聞かれたらどうします?
確かにねw
と社長は笑っていらっしゃいました。
1,000万を超える感染拡大防止協力金は何処にいった?
令和3年は飲食店の感染拡大防止協力金が給付されました。1年間トータルで約1,000万円を超える金額が給付されています。お店によってはかなりこれで儲かった方も多いはず。
社長、給付金残ってます?
いや、全然…
今回の案件も家賃や経営状態から通常かなりの金額が残っているはず…がなぜか資金が無い。1,000万を超える協力金が何も無しに無くなったでは無駄遣いしたと思われてしまいます。
何に使ったんですか?
車を買ったり…
いや、公庫も取っておけよ!っていいますよ!
でも税金も納めなきゃでお金ないんだよね。
こういった方に公庫も融資はできませんよね。
もちろん、給付金を使ってしまったとしても正当な理由の場合は問題ありません。例えば、従業員の休業補償に使ったというようなケースです。
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事業再構築補助金
そもそも補助金は簡単に通らない
コロナウィルスの影響による事業転換を考えている方は沢山いらっしゃると思います。そこで、利用したくなるのが補助金というもの。
コロナウィルス発生時に流行したのが「事業再構築補助金」です。これは既存事業からウィズコロナを見据えた事業に転換する事業者について、審査に通過すれば補助金が貰えるというもの。
この補助金というのは、実は簡単に通るものではありません。インターネットの情報等で簡単に貰えると思っている方も多いですが、補助金の趣旨にあった事業しか審査に通過しないのです。
更に、その中からまともな事業者しか貰えないと思ってください。
そもそもスナックで上手くいってない(確定申告上は)のに、ランチを提供する飲食店に事業転換といっても、転換していないしウィズコロナとも言えませんよね。
補助金の申請コスト
事業再構築補助金の場合、申請書類の作成がとても大変な作業です。申請書類作成に安くて10万、通常30万程度の着手金が必要だと思ってください。
手付金0円でサポートするという業はがあるかもしれませんが、正直まともな書類の作成は期待(顧問税理士といった別に支払いポイントがあれば別)できないでしょう。
補助金は先に支払いが来る
事業再構築補助金含め、補助金の多くは「補助金の入金より先に経費の支払いが来る」のです。分かり易く言うと「1,000万の補助金を貰うのに2,000万先に経費を支払う」必要があります。
つまり、現金がある事業者、もしくは銀行から借入をできる事業者しか利用できないのです。
補助金はあくまで選択肢の一つ
前述した内容は補助金の一般的な知識です。
・自分達が出来る事業はそんなに目新しくない
・自分達で補助金の申請書作成が出来ない
・業者に依頼するにも手付金が惜しい
・補助金を通過させても先出する資金がない
殆どの会社はこういった上記に該当する方が多いでしょう。
インターネットの情報に踊らされず、自社が補助金を貰って新規事業が難しい。それならそれで別の対策を考える方向に時間と労力を使う方が良いという場合もあるのです。
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おわりに
このページのまとめ
如何でしたでしょうか?今回は「コロナ融資を借りられない飲食店」を解説致しました。あまりいい加減に確定申告をしていると、こういった時に首を絞めるという事になります。
また、あぶく銭(運よくもらえた給付金)なども、事業にチャレンジしたり休業補償など、事業に使用するのはいいですが、無駄遣いするのは辞めましょう。
過去にあった持続化給付金についても、無駄遣いをした結果、公庫との面談で信用を失い融資を受けられないという事が多々ありました。
また、事業再構築補助金のような補助金ですが、インターネットで見聞きする情報とは異なり、実際は貰えない会社が殆どです。
併せて、補助金を活用するには資金を先出する必要があります。結局、先出する資金があるか、銀行から借入をできる方でしか補助金を活用できないという点も注意です。
結果、殆どの中小企業が補助金をあまり上手に活用できないという実態があります。補助金申請はコストがかかりますから、新規事業を行わないという経営判断もあり得るのです。
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