資金繰り改善のファクタリングとはどのような仕組みなのか?
ファクタリングは資金調達の一種ですが、ファクタリングの特徴や仕組みについてよく知らないという方も少なからずいらっしゃるでしょう。
今回は、ファクタリングの仕組みや種類、メリット・デメリットに至るまで詳しく解説させていただきます。
このページの目次
ファクタリングの仕組みとは
ファクタリングには種類がある
ファクタリングを利用するのに適したタイミングと注意点
ファクタリングを行うメリット
ファクタリングをするデメリットはどんなものがある?
まとめ:資金繰り改善のファクタリングとはどのような仕組みなのか?
ファクタリングの仕組みとは
簡単に言うと売掛債権の買い取り
そもそもファクタリングとは、会社や事業者が売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらう事です。
通常、売掛金は取引から数ヶ月後に支払いが行われますが、1ヶ月程度ならまだしも2カ月や3カ月なんて待っていると支払いが先に来てしまいとても大変です。
そこで、ファクタリング業者に売掛金を買取ってもらう事で、取引先からの入金より前に現金が振り込まれ、資金のやりくりができるのです。
取引の流れは種類によって変わります。
ファクタリングの活用例
建設業や運送業を営んでいる会社の場合、取引先の入金が請求書を〆てから45日後に入金というようなケースが少なくありません。
〆後45日というのは、8月に仕事をした売り上げが入金されるのが10月15日という事になります。その間にも支払いは来てしまいます。
そこで、ファクタリング業者に売掛金100万円を80万円で買い取ってもらいます。買い取ってもらった80万円は直ぐに入金されるので、資金繰りが改善されます。
その後必要な支払いを行い、10月15日に入金される売掛金100万円をファクタリング業者に支払いをすれば取引完了です。
この売掛金100万円と買い取ってもらった80万円の差額20万円がファクタリング会社に対する手数料です。
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ファクタリングには種類がある
ファクタリングには、
・2社間取引
・3社間取引
の2つに分けられます。
以下から、それぞれの流れをご紹介いたしますね。
2社間取引
2社間取引の場合は、ファクタリングは自分の会社とファクタリング業者だけで行われます。
1.取引先との取引で売掛金が発生する
2.ファクタリング業者とファクタリング、集金代行委託の契約を結ぶ(売掛金の権利売却)
3.業者から手数料を差し引いた額が振り込まれる
4.取引先から売掛金が支払われたら業者に代金を支払う
という流れで行われます。前述したファクタリング事例でのパターンですね。
つまり、自社が取引先とファクタリング業者の仲介役となるので、他社にファクタリングしたことが知られないのでその後の取引にも影響が及びにくいという特徴があります。
ただ、業者にとってはややリスクがあるため手数料は高めです。
3社間取引
3社間取引は、ファクタリング業者が取引先との間に入って手続きを行う方法です。
1.取引先との取引で売掛金が発生する
2.業者とファクタリング契約を結ぶ
3.手数料を引いた額を振り込まれる
4.清算期日が来たら業者は取引先から売掛金を回収
上記の手順で進められ、3社間取引の場合は事前に取引先からファクタリングの了承を得なければなりません。
また、取引先の経営状態によって回収可能かどうかの確率が変わります。
2社間取引よりは手数料が低めなのが特徴です。
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ファクタリングを利用するのに適したタイミングと注意点
前提としてファクタリングを利用する会社は長く続かない
弊社がかかわってきたお客様の中で、ファクタリングを利用しているという会社は多くいらっしゃいますが、長続きしない会社さんが多いです。
※あくまで個人的感想です。
やはり、ファクタリング手数料が高いというのがその理由です。
利益率20%の仕事をしていてファクタリング手数料20%支払っていたら会社に利益は残りませんよね。ファクタリング手数料の為に仕事をしているような事になります。
弊社も色々なお客様を見ていますので、ファクタリング=悪だとは思いませんが、利益率を大きく圧迫する形になりますから、利用するのであれば綿密な計画の元利用して下さい。
ファクタリングを利用して駄目になる会社というのは、「経理がだらしない」「社長の無駄遣いが治らない」という方が多いです。
利用するのであれば、「あと何回ファクタリングを利用すればファクタリングから卒業できる」としっかり考えながら利用するようにしてください。
売掛債権の入金まで長い
介護事業者や医院のように、国の保険から売り上げが支払われるような事業の方がファクタリングを利用するケースが多いようです。
こういった売掛回収リスクが少なく、定期的にファクタリングを利用するような業種の場合ファクタリング手数料は安いことが多いです。
入金サイクルの改善と手数料の費用効果がしっかりとれる場合はファクタリングを利用するのもいいかもしれません。
ですが、利用を検討した場合は顧問税理士など専門家に必ず相談して、計画的に利用するようにして下さい。
納税等ですぐに現金が手元に必要な時
決算や確定申告の納税等の資金が一時的に足りない。こういった理由でファクタリングをする方は結構いらっしゃいます。
期限通りに納税できないと、今後の融資にも影響がでますからファクタリングをするという選択肢もあるでしょう。
ファクタリングをした後、通常の入金サイクルに戻れるかどうか、しっかり計算して利用するようにして下さい。
顧問税理士がいるのであれば、相談して計画を立てるようにしましょう。
融資を受ける時間的余裕がない
融資を申し込んだけど決済までに間に合わない。こういったケースでのファクタリング利用も多く聞きます。
こちらも、顧問税理士などに相談してしっかり出口を設定するようにしましょう。
融資が通りにくい
金融ブラックでそもそも融資を受ける事ができない。もしくは経営状況が悪く融資を受ける事ができない。こういったケースでファクタリングの利用は本当に注意して下さい。
金融ブラックでそもそも融資を受ける事ができない場合、今後も融資での資金調達も難しいものです。
資金が無いとできない仕事な故にファクタリングを利用しようと思っているのですから、その為の資金をどう貯めるかという事を先に考える必要があります。
金融ブラックだと全く融資を受けられないという訳ではありませんから、自分が融資を受けられるようになるまで計画的に行う。
もしくは、ファクタリングを利用してもなお資金が貯めていける仕事ならそのままでいいかもしれません。
また、業績悪化で融資を受ける事ができないような場合、そのファクタリングで繋いでも将来はあるかしっかり見直してください。
その上で顧問税理士といった専門家にお金の計算をしてもらい、計画的にファクタリングを利用するようにしましょう。
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ファクタリングを行うメリット
現金が早く入ってくる
数ヵ月先の期日を待たず、現金が手元に入ってくることで資金繰りが改善します。
保証人不要かつ業績には関係ない
ファクタリングは金融機関からの融資とは異なり、権利の売買なので保証人や担保は必要ありません。
売掛先がしっかりしていれば金融ブラックだろうが審査は通り(審査は厳しくなるし、手数料も高くなりますが)ます。
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ファクタリングをするデメリットはどんなものがある?
一方で、ファクタリングにはこのようなデメリットも存在しています。
手数料がかかる
一番大きなデメリットは手数料がかかることです、しかも大体のケースが広告と異なり実際は20%(弊社のお客様だけかもしれませんが)程度です。
手数料の相場は大体売掛金の2%~20%ほどだとされていますが、売掛先やお客様の状況によって実際の手数料は大きく変わります。
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まとめ:資金繰り改善のファクタリングとはどのような仕組みなのか?
ファクタリングは専用業者に売掛金の権利を売却するシステムということが分かりました。
自社と業者で行う2社間、業者が取引先から掛金を回収する3社間取引のどちらかを選択するのが一般的です。
期日よりも早く資金が手に入れられることがメリットですが、手数料がかかることに注意をしなければいけません。
ファクタリング手数料を支払っても利益が出るのか、いつまでファクタリングを利用すれば卒業できるのか。
J.J.works行政書士事務所の周りだけの話ですが、ファクタリングを利用して駄目になる会社さんは多くいらっしゃいます。
それだけファクタリング手数料という負担は大きいのです。顧問税理士といった専門家にしっかり相談して計画的に利用する事が大事です。
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