創業融資を受けるための準備しておくこと
創業融資を受ける際にポイントになる事柄がいくつかあります。今回は、そのポイントをうまく抑えるために事前に準備しておく事について解説していきます。
【目次】
創業融資を受ける為の準備事項一覧
起業を意識したらやる事
・自己資金は出来るだけ貯めておく
・家族に起業と融資の相談をしておく
・売上見込みの資料を準備する
起業に動き出したらやるべき事
・開業予定地の仮押さえ
・購入予定の物は見積書を取得
・従業員の目途を立てておく
・仕入先・取引先の目途を立てておく
面談の為に準備する事
・起業するに至った経緯・ストーリーを整理
・売上入金と支払いサイクルを確認
・最低限幾らあれば生活できるか
・返済希望額と返済可能額を確認
創業融資を受ける為の準備事項一覧
起業を意識しだしたらやる事 | ・自己資金は出来るだけ貯めておく
・事前に家族に相談しておく ・売上見込みの資料を準備する |
起業に動き出したらやる事 | ・開業予定地の仮押さえ
・購入予定の物は見積書を取得 ・従業員の目途を立てておく ・仕入先・取引先の目途を立てておく |
面談の為に準備する事 | ・起業するに至った経緯・ストーリーを整理
・売上入金と支払いサイクルを確認 ・最低限幾らあれば生活できるか ・返済希望額と返済可能額を確認 |
起業を意識しだしたらやる事
自己資金を出来るだけ貯めておく
創業融資は事業の実績がありませんから、自己資金をコツコツ貯めていたという事は大きな信用力の担保となります。起業を決意したら、しっかり自己資金をためておくべきです。
自己資金が100万円程度あれば信用してもらいやすいです。
家族に起業と融資の相談をしておく
起業を決意したら、起業する事と創業融資を検討している事は家族に是非相談してみて下さい。家族が応援して出してくれるお金も審査の際に自己資金としてみなしてくれます。
家族からの出世払い含めて100万円超の自己資金を目指しましょう。
売上見込みの資料をそろえておく
審査の際は売上見込みの根拠という事をしっかり証明しなければいけません。事業立ち上げの前から売上見込みの証明を出来るような資料は積極的に準備しておきましょう。
お客様になってくれる所の目途がついているのであれば、名刺をコピーしておいたり、受注の打合せをメール等の記録が残る形でやり取りをしておきます。
飲食店の場合は、今勤めているお店の数年間の売上推移を整理しておくといいかもしれません。「下積みしたお店ではこれくらいの売上で、開業予定地の通行量は・・・」という風に説明します。
業種にもよって全く異なる作業ですので難しいところではありますが、とにかく起業を考え出した段階から第三者に納得してもらえるような資料や言い方を準備しておくことです。
早い段階からしっかり説明できるようアンテナを張っておくという事です。
起業に動き出したらやるべき事
出店する場合は開業予定地の仮押さえ
事務所や店舗などを借りて商売をされる方の場合、場所を仮押さえしないと創業融資を申請する事は出来ません。家賃が分からないと資金繰りも確定しませんし、お店が開店出来るかも分かりませんよね。
事務所や店舗が事業にどうしても必要な場合は「資金繰りは確定しているか」「スケジュールは問題なく開業できるか」という事をしっかり証明する必要があります。
開業予定地は決まっていると言えるようにしておきます。
購入予定の物は見積書を取得しておく
創業融資の際は、資金の使い道というのを詳細に説明しなければいけません。その為、全ての支払いとは言いませんが、設備投資や事務所店舗の初期費用といった明細を提示する事になります。
金額の大きい物だけでもいいのですが、面談の際に追加で請求されたりとすると面倒ですので事前に取得できるだけ準備しておいた方が楽になります。
また、相見積もりを取得しておく事で「A社の場合は・・・B社の場合は・・・」と話をすることが出来るので、面談の際の対応に幅が出て楽になります。
細目に見積りを貰っておく事!
従業員は起業前に目途を立てておく
従業員を採用するのは大変です、中々人が入ってきません。従業員を採用するビジネスモデルの場合、創業融資の面談の際にどのように従業員を採用するか説明を求められます。
その際に、既に従業員採用の目途がついているといないでは全然説得力が違ってきます。
また、従業員採用のテクニックやコスト感なども勉強しておくといいでしょう。「相場としてIndeedで〇円広告を出せば〇人採用できる」という話をできるだけで面談が組み立てできるからです。
目ぼしい人間がいたら事前に声をかけておきましょう。
仕入先・取引先の目途を立てておく
融資の面談の際には「何処から仕入れる」「外注は何処にお願いする」といった仕入先や取引先は決めておきましょう。事業を開始するのに商品の仕入れ先も決まっていないと話になりませんよね。
仕入先や取引先については、数社検討しておく事をお勧めします。融資担当者は事業がコンパクトな事を好みます、経費が少ない方が当然返済資金を捻出しやすいからです。
可能な場合は数社仕入先や取引先を用意して、コスト感や万が一取引出来なくなった場合のリスクヘッジをとっている事を説明できるようにしましょう。
仕入先等の名刺や料金表を集めておきます。
面談の為に準備する事
起業するに至った決意・ストーリーを整理
融資の審査では「起業する方の熱意や経験、やる気」が大きく影響します。自己資金が少ない、カードローンが残っているという方でも熱意や経験次第で融資を受ける事が可能になります。
逆にいえば、自己資金があっても熱意や経験、やる気を感じさせる事が出来ないと失敗してしまったりします。極端な例ですがお金持ちの息子が思い付きで起業しても上手く行く気はしませんよね。
沢山経験を積んだ業種であればその経験の中で疑問に思った事。経験が少ない業種であれば、日常生活で世の中のこういった事を改善する必要があると気が付いた!
というように起業に至った経緯を整理して、融資審査担当者に応援したいと思われるような起業家であるストーリーを考える必要があります。
応援される起業家として見られる事が大事です!!
売上入金と支払のサイクルを確認
請求書を発行してから入金されるまでと、仕入などの代金支払いについてのサイクルを一度整理する事をお勧めします。入金よりも前に支払いが来ると一時的に資金が足りなくなる事があります。
月単体で見ると資金が回るように見えて、支払いが20日に発生するが入金は25日というような場合は5日間だけ資金が足りなくなるのです。
こういった計算の事を「キャッシュフロー」と言ったりします。一時的に資金が足りなくなるという事は、その分も融資を受けておかないといけないという事です。
まず資金の流れからお金の過不足を整理します。
最低限幾らあれば生活できるか
最低限の生活費はいくら必要かという事をしっかり整理してください。生活水準がコンパクトという事は融資担当者は気になるところです。
月々の住宅ローンや家賃、クレジットカードの支払いといった生活の支出について把握しておきましょう。面談の際には通帳の写しを提出しますが、メモ書きなどで簡単にまとめると分かり易いです。
利益が少なくても生活できる方には安心してお金を貸せるという事です。
希望返済額と返済可能額を確認
毎月の返済額は、借入金額や返済期間によって異なります。創業融資を貸す側からすれば、毎月幾らまでならば返済可能であるか把握しているのは気になるところです。
毎月幾ら売り上げて幾ら現金が残るのか。生活費を受け取って返済可能金額はどの程度か。「ローン シミュレーション」とインターネット検索すると大まかな金額が分かるツールが出てきます。
理想の借入金額と返済期間をシミュレーションで確認し、毎月の返済額の限界点というのも把握しておきましょう。これらを事前に把握しておくだけで面談時の対応力が変わります。
幾らまで返済できる?と聞かれたら臨機応変に対応できるように!