起業する時の心構えについて
起業すると決めた時はどんな気持ちだったんですか?こういった質問をよく受ける事があります。起業しようかと悩んでいる方からすれば、どの程度の心構えで起業したのか、気になる所だと思います。今回は、起業するときの心構えについて解説していきたいと思います。
【目次】
- 起業するのに必要な覚悟
- 起業するのに必要なもの
起業するのに必要な覚悟
起業する理由
まず最初に考える事、それはなぜ起業しようと思ったかという理由です。毎日サラリーマン生活をしている中、「組織の歯車は嫌だ」「自由に生きる」「この会社に将来はない」といった事で起業を考えている方もいらっしゃいます。
別にそれ事態が悪いとは言いませんが、そこに「自分が何をやるか」という事が具体的にあるかどうかは検討して下さい。それがはっきりしない限り、起業するのは辞めた方がいいでしょう。
事業がスタートすれば自分で決めて稼いで行かなければなりません。細かい事は軌道修正をかけながら進めていきますが、そもそも自分が何をするかという軸がないと何も進みません。起業してお金を借りて、会社を潰して、結果借金が残るだけです。
「金持ちになりたい、俺はこの仕事には自信があるから食っていける」こんな理由でも良いと思います。自分がどうなりたくて、何が出来るという軸はしっかり持っておく事は大事でしょう。
サラリーマンという立場を捨てる覚悟
起業を考えている方は、サラリーマンとしての生き方を否定する方が多い傾向にあるように感じます。ですが、冷静にサラリーマンという立場がどれだけ優遇されているかという事も考えなければいけません。
中小企業の役員報酬は、殆どの会社が月額40万円を超えていません。売上が落ちた時期などは役員報酬を受け取る事はできません。一方サラリーマンの場合は違います。売上が落ち込んだからといって、最低限のお給料を支給しないという会社は殆ど無いでしょう。
サラリーマンの頃は月末はお金(お給料)が入ってくる時期ですが、起業すると逆転します。経費の支払、スタッフへの支払。起業当初は月末はお金が出ていく時期なのです。僕も嫌でしょうがありませんでした。家庭があると大変です、自分が稼げない=家族を食べさせていけない。という事です。
サラリーマンの場合、こういったリスクは軽減できます。起業をするという事は、サラリーマンの頃に受けていた恩恵は全て失ってしまう、当たり前の生活を誰も保障してくれない。という事なのです。
経営は大変という事を知っておく
売上が安定したとしても安心はできません。自分の失敗により売上が大きく落ちる事もあるでしょうし、お金を頂く限り責任も必ず伴います。責任が伴うという事は損害を賠償しなければいけないという事です。
また、競合先がいないという商売は殆どありません。常に競合先より優れたサービス提供をしなければいけない。その為にはあと〇ヶ月以内にどうしなければいけない。収入が安定したとしても常にこの先どうやっていくか、1年後会社がどんな新しい事ができているようになっておくか。常に頭で考えて行動をしていかなければいけません。
経営をするという事は、こういったリスクを恐れるだけではなくて、頭に入れておいて常に対処していくという事なのです。出来なければ、自分も家族も不幸になってしまいます。
取引先からの起業提案は落ち着いて考えて
「取引先(サラリーマンとして働いている会社)から起業して直接付き合えば」と言われた。という方が度々いらっしゃいます。こういった時は一度落ち着いて考えて見て下さい。
あなたはその取引先に本当に必要とされているのでしょうか?そうであれば、必ず他にも契約が取れるはずです。こういったケースで取引先との契約が切れてしまい、起業に失敗する方も多々いらっしゃいます。
売上というのは本当に必要とされていない限り長く続きません。自分が本当に必要なのか?なぜ自分が選ばれたのか?一度しっかり考えて見て下さい。
起業するのに必要なもの
起業に向いている人
一言で言うと「自分で考え行動できる人」でしょう。黙って仕事が転がってくる事はありません。どうやったらお客さんは喜んでくれるか。お客さんは何で困っているか。どうやってお金を貰うか。全て自分で考えて行動する必要があるのです。
起業に向いていない人
これは「起業に向いている人」を読めば想像できると思います。つまり「自分で考えて行動できない人」です。こういった方は起業には向いていないでしょう。
誰かに言われないと動きを決める事ができないという単純な話だけではなく、「権威のある人の話を鵜呑みにする⇒自分を持っていない」「持っている商品しか売れない=お客さんの事を考えてアイディアがでない」といった事もです。
起業するとお客さんのに貢献できるように自分で考えて動く必要があります。困り事に気がついて自分が何をすべきか考えなければいけないのです。サラリーマンの「仕事ができる」という感覚と役割が違います。自分の意思でどれだけお客さんを喜ばす事ができるか落ち着いて考えて見て下さい。
負けん気も大事
起業するためにこれは欠かせないと思います。これが無いと長続きしないでしょう。
お客さんのお困り事を見つけてそれを解決したい!それを事業にするためには時間がかかります。苦しいです。何回も軌道修正をかけて方法を変えて試行錯誤します。その度に、周りからは「また違う事やっている」「口だけ」というように馬鹿にされるのです。
それでも、失敗を繰り返しながら前に進まなければ(引き際は大事ですが)いけません。
また、新しい事を始めると必ず敵(言い方が極端かもしれませんね、意見が合わない人というニュアンスで読んで下さい)は必ず出てきます。カリスマのように皆から凄いと崇められる事はありません。こういった方達と競争して行かないと残っていく事はできないでしょう。
精神論になってしまいますが、負けん気は起業をするに関して重要な要素なのです。