役員報酬の決め方② 役員報酬と給与の違いを解説!
前回のお話
前回は、役員報酬とはどういったものか?役員報酬の金額によって会社の利益にどのような影響がでるのか?こういった点を解説致しました。
前回のお話はコチラ
役員報酬の決め方① 役員報酬と会社の利益の関係を解説!
今回のお話
今回は、役員報酬と従業員さんが貰うお給料の違いについて解説していきます。総支給額から給与計算をして手取り額を支払う。一見同じように見えますが細かい違いがあるのです。
【目次】
この特集の動画
役員報酬と給与の違い
8万円の壁
給与明細の比較
おわりに
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役員報酬と給与の違い
お給料とは労働の対価として貰うもの
従業員さんが貰うお給料というのは「労働の対価」として貰うものです。働いた分に対してお給料が貰えるという事となります。
1時間でも働いたたら、法律で決められた最低賃金以上の金額を支給しなければいけません。労働者というのは法律で守られているのです。給与は労働の対価ですからね。
役員報酬は責任の対価
一方、役員報酬は「責任の対価」となります。役員であるという責任があるので会社の仕事をしているか否かに関係なく支給する事ができるのです。
しかも金額も自由です。たまに会社に来るだけなのに毎月100万円という事も可能です。それだけ責任の重い仕事をしている訳ですからね。
役員報酬は責任の対価であり、役員は労働者ではありませんので法律で守ってもらえません。ですので、役員報酬には最低賃金は関係ありません。よって月々0円でも可能となります。
このように役員報酬には「仕事をしていなくても貰える」「最低賃金が関係ない」「0円でも大丈夫」というように、従業員さんのお給料と違う点があります。
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8万円の壁
役員報酬を身内に移して節税する仕組み
例えば、社長さんの役員報酬が年間900万円あったとします。そのままだと900万円全額に対して税金や社会保険料が発生するという事になります。
ここで、奥様に登場して頂きます!月々8万円(年間98万円)を、奥様にお給料ないしは役員報酬を支給する事で社長さんの所得を移すのです。
年間98万円とは、扶養家族の範囲内ですので税金も社会保険料もかかりません。
社長さんが年収812万円、奥様年収98万円。社長さんにしか税金や社会保険料はかかりませんが、世帯年収は変わりませんよね。
このように、扶養家族の範囲内(月々8万円位)で所得を身内に移す事で簡単に節税が出来るのです。何か特別な経費を使う訳ではありませんのでお手軽ですね。
ここで確認したいのが奥様が役員か従業員か!?
です!
仕事をしていないと給料は経費にならない
前述したとおり「給料は労働の対価」です。つまり実際に仕事をしていないと税務署が給料を経費として認めてくれません。普通は働いて無い人にお給料を支払いませんよね。
会社を設立すると、何年かに一回税務署が会社の経理を調べにきます。そんな時「うちの奥さんは仕事しなくて」なんて日常会話をしてしまうと、後で面倒な事になりますよ。
また、お給料の場合は働いた内容に見合った金額かという点も問題となります。例えば、週1回書類を整理しにくるだけなのに毎月50万円のお給料はおかしいですよね。
前述したように奥様に月々8万円支給したいのであれば、他の方に依頼しても同じくらいの金額を支払うような仕事をしてもらう必要があるのです。
補足すると、お給料の場合は正社員並みに仕事をしていると社会保険に加入する必要があります。扶養家族の範囲内で働く分には問題ありませんね。
役員報酬は仕事をしていなくても支給出来る
一方、役員報酬は責任の対価ですので、奥様が実際に会社の仕事をしていなくても、役員報酬を支給する事ができるのです。
ただし「不相当に高い役員報酬は経費にしちゃダメ!」と税務署が決めたルールもあります。こういった仕組みを利用してズルをする方もいるからです。
とはいえ、扶養家族の範囲内(月々8万円程度)で登記しているだけの役員に役員報酬を支給する事は問題ありません。それ以上役員報酬を支給したいという場合は注意しましょう。
ちなみに仕事をしていない役員が受け取る役員報酬に社会保険料は発生しませんが、仕事をしている役員が受け取る役員報酬は社会保険料が発生するケースが多いので注意して下さいね。
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給与明細の比較
役員は雇用保険に入れない!
あまり話題にはなりませんが、役員は労働者ではないので基本的に雇用保険に入れません。ですので、役員が退職しても失業保険などは貰えないので注意してださいね。
例外で言うと、従業員兼役員というような形態の場合は雇用保険に加入で来たりするのですが、それはレアケース。今回は解説を飛ばさせて頂きます。
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おわりに
このページのまとめ
如何でしたでしょうか?今回は「役員報酬と給与の違い」について解説致しました!ポイントは以下のとおりです。
今回のまとめ!
〇給料は仕事をしないと貰えない
〇役員報酬は仕事をしていなくても貰える
〇不相当に高い役員報酬は税務署に怒られる
〇月々8万程度なら仕事をしない役員でも問題にならない
次回は役員報酬のルール
次は「役員報酬のルール」について解説してきたいと思います。今回解説した以外に役員報酬と給料にどのような違いがあるのか!?気になる方はご覧ください!
次のお話はコチラ
自分で決める役員報酬③ 役員報酬のルールい
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